5. 心アミロイドーシスになると、
どのような症状が現れるの?
心臓の筋肉にアミロイドーシスが溜まることにより、心臓が固くなるため、心不全と同様の症状が現れます。代表的なのが、心臓へ血液をくみ上げるポンプの役割が弱っているために起こるむくみ、肺に水が溜まることによる息切れ、呼吸困難や、心臓から全身に血液が回らなくなるために全身倦怠感、手足が冷たいなどの症状がみられます。
それから、心臓の刺激伝導系というところにアミロイドは溜まりやすい特性があるため、それが原因で脈が遅くなり、失神やふらつきなども起こします。
用語解説
●【刺激伝導系とは】
刺激伝導系は、心臓における興奮発生と伝播の経路を示しています。正常では洞房結節により発生した興奮は左右の心房筋に伝播され、房室結節に到達した後、房室結節からヒス束に入り、心室中隔上部において左右の脚に分枝し、左右の心室の心内膜下に存在するプルキンエ線維を経て心室筋に伝播されます(図4)。