1. 心臓はどのような働きをしているのか
心臓は一日中休むことなく収縮と拡張を1 日に約10 万回繰り返しており、全身や肺に血液を送り出すポンプの役割をしています。
心臓の構造は、右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋に分かれています(図1)。
図1< 心臓の構造 >
(木田圭亮(編).ナースが知りたい心不全のキホン.大阪;メディカ出版:2019より作成)心臓の壁のほとんどは心筋という特殊な筋肉でできており、心筋が強く収縮する力によって血液の循環を保っています。
左心室から大動脈経由で全身の臓器に酸素と栄養を十分含んだ血液を送り出し、酸素や栄養分が使われた血液が静脈経由で右心房に戻ってきます(これを「体循環」といいます)。右心房に戻ってきた血液は、右心室から肺動脈を経由して肺の血管に入ります。そして、肺の血管で酸素を取り入れた血液は、左心房に戻ってきて、左心室へ異動するのです(この肺での血液のめぐりを「肺循環」といいます)(図2)。
図2< 体循環と肺循環のしくみ >
(伊東春樹(監).イラストでわかる心臓病.東京;法研:2017より作成)こうして、心臓は「体循環」と「肺循環」に血液をめぐらせることで、全身の各臓器に必要な酸素と栄養を行き渡らせることで、生命を維持する大変重要な役割を担っています。
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